「もしも、今から一種類の食事しか食べられなくなったら、何を食べる?」という議題がある。これに対する回答は「ハンバーグ」や「カレー」、「ラーメン」、「スパゲティ」と好物のものを挙げるが、模範解答とされているのが「日替わり弁当」だ。しかし、橋本京明はコレに待ったを掛ける。彼が言うには、そもそも「日替わり弁当」は解答として適正かどうかの判断に迷うそうだ。
日替わり弁当とは、呼んで字のごとく、毎日オカズが変わる弁当を指す。日本の弁当業界ならばそのオカズの具材は、白身魚のフライ、ハンバーグ、卵焼き、ウインナー、コロッケ、紅サケ、ちくわフライ、焼肉、カツ、青物、きんぴらごぼう、たくあん、スパゲティなどが、コストの面から選ばれやすいのではないだろうか。他にも色々な副菜があると思うが、これらを毎日ローテーションするのだったら、栄養面も味の飽きさも大丈夫と思われる。しかし、そもそも「日替わり」にならなかったらどうだ、というのが橋本京明の意見だ。
コンビニ弁当の幕の内弁当のように、オカズが固定されてそれしか食せなかった場合、日替わりという特権を失われ単なる弁当になってしまう。それは暴論に近い気もするが、橋本京明のもう1つの意見は考察の余地がある。「日替わり弁当というものはシステムに過ぎないので、それを認めるならばフードバイキングや学食もそうだ」と言うのだ。結構、これは的を射た意見だと思う。
私たちは普段、弁当屋やコンビニで「日替わり弁当」という商品を見るせいで、コレが一番多様な種類の食品を提供していると勘違いしているからだ。「もしも~シリーズ」は色々な意見が登場しているが、橋本京明のような意見も重要だと思う。橋本京明の電子書籍一覧 – hontoのことならこちら